日田杉やヒノキを中心にした化粧材を主力商品として昭和28年に創業。本年8月に長年社長を務めてきた父浩幸さんから次男の栄輔さんに承継し、新たな一歩を踏み出した日田市の佐藤製材株式会社を紹介します。
当社は、昭和28年3月に、杉やヒノキの建築資材、家具用木材を製造する製材所をスタートしました。
昭和60年に浩幸氏が父親から事業を引継ぎ、以来35年以上ににわたって社長を続けてきました。浩幸氏は数年前から事業承継を考え始め、引継ぎの時期や方法、手順等について具体的に検討していくため日田商工会議所を通してセンターに相談がありました。
浩幸氏には、4人の子供(2男、2女)がいます。次男の栄輔さんが平成13年から家業に従事しており、事業を託すことを検討しました。
栄輔さんも将来は後継者として家業を継ぐことを考えていましたが、製材業自体が衰退産業であり、自社の将来的なビジョンが描けない状況にあったため、承継への迷いがありました。
センターでは、先代と後継者の抱える悩みを解決するために、独立行政法人の中小企業基盤整備機構と連携。中小企業診断士と税理士を専門家として派遣して、事業承継の「磨き上げ」も兼ねて事業承継計画書の策定支援を実施しました。
SWOT分析(経営資源の最適化などを行うフレームワーク)を使い、会社の経営課題・問題点を抽出、事業承継の課題の整理を行いました。その結果をもとに、ネット販売による小売部門の強化や工務店等の新規顧客開拓による営業体制の強化等承継後の将来ビジョンが明確となりました。
その結果、本年8月に父親の浩幸さんから次男の栄輔さんに代表取締役が交代し、新たな一歩を踏み出すこととなりました。
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